Microsoft 365 などの製品に対する改善提案をマイクロソフトに伝える手段として、以前は UserVoice というサイトを使用してフィードバックを行っていましたが、2021年8月の時点でUserVoiceではなく、マイクロソフトが運営する Tech Community というサイトを通じてフィードバックをするようになりました。この投稿では Tech Community の参加方法やフィードバックの方法、投稿時に気を付けることを共有します。

Tech Community とは

その名の通り マイクロソフト製品のコミュニティです。
画面上部の Community Hub リンクから各種コンテンツ、ExcelやWordなどの単体製品から、Office 365 や Azureのクラウドサービス(Products)、日本語へのローカライゼーション、Humans of IT(Special Topics)、関連するビデオ(Video Hub)を発見することができるでしょう。

以下のリンクではサイトで扱っているすべてのカテゴリを見ることができます。
Communities – Microsoft Tech Community

基本的に投稿される言語は英語のみです。

改善フィードバックを投稿することもできますし、すでに投稿されている提案に対して「投票(Vote)」することも可能です。
投稿や投票を行うためにはマイクロソフトアカウントでこのサイトにユーザー登録をする必要があります。事前にマイクロソフトアカウントを準備しましょう。普段使っている Office 365 のアカウントを使うこともできます。

参考:マイクロソフトアカウントの取得

サイトへユーザー登録をする

今回はすでにブラウザでログイン済みの Office 365 アカウントを使って、Tech Community に登録してみます。

画面右上の[Sing in]アイコンをクリックしてユーザー登録を開始します。

いつものOffice 365 ログイン画面が表示されるのでログインする

アクセス許可について承認する

Tech Community へのユーザー登録を行います。
ユーザー情報はある程度AzureADから持ってきてくれます。言語とメールアドレス、ユーザー名を設定します。

Your Name は英語圏の人が見ても大丈夫なように後でローマ字表示にしましょう。

Code of Conduct (行動規範) をよく読んで同意できる場合にのみ チェックを付けて [Register] をクリックして先に進む

これで登録が完了です。 以後は登録に使用したマイクロソフトアカウント or Office 365 アカウントでログインできます。

ログインした状態で、右上のユーザーアイコン > プロファイル 画面を呼び出して姓名をローマ字表記に変更しておきましょう。

表示名称を変更する

コミュニティ一覧を参照して興味のあるプロダクトについて[Join]しておくと良いでしょう。

投票(Vote)する

ログインができたので、トピックに対して Vote できるようになりました。

例えば下記リンクは日本語ローカライズに関するトピックです。改善してほしいと思ったら気軽にいいねボタン(Vote)しましょう

日本語 – Microsoft Tech Community

アイデアを提案する

例えば日本語のローカライゼーションに関する改善提案フィードバック(アイデア)を投稿する場合は、[ideas]タブを選択して、[Start a Discussion]から投稿します。

件名と本文、そして右側のラベルを設定して投稿するだけです。

投稿が終わったら、要望に同意してくれそうな同僚や理解者に対してSNSなどを通じてアピールしてVoteしてもらいましょう。

Office 365 に関する投稿であれば、以下のリンクのスレッドに投稿してもらえば、私はほぼ確実にVoteします!

Office365 コミュニティ : オラのUserVoiceにみんなのVoteを可能な限り分けてくれ | Facebook

フィードバックポータル!(プレビュー

Microsoft 365に関わる様々な機能改善要望を投稿する場所としてフィードバックポータルも存在します。

フィードバックポータル

MSの開発者へダイレクトに要望を出すことができますし、世界中のユーザー投稿している機能改善に対して Vote することが可能です。Voteの多い順に開発着手しているようです。

我々自身がフィードバックし、Vote しなければならない

さて、ここからが本題ですが、Microsoft はこのサイトで得られるユーザーからのフィードバックを非常に重要視しています。なぜならは直接の「現場のお客様からの声」だからです。ここの投稿は Microsoft 本社の開発チームが直接見て、必要であれば回答をし、そこで要望の多いものを優先して開発しています。

このフィードバックは自分自身でアカウント登録し、投稿を行い、周りにVoteしてもらうことで初めて Microsoft に伝わります。Twitterや5chで文句を言ってるだけでは伝わりません。

必ず自分で投稿しましょう

残念なことに日本人からのフィードバックはかなり少ないそうです。つまり Microsoft は「日本市場は我々の製品に対して満足しており、日本市場をターゲットにした改善は優先度が低くていい」と思われています。

おそらくそんなことはないはずです、SNSでOffice 365 を検索すると、かなり多くの不満を書いてる人を毎日見かけます。 届かないところで文句を言っても意味がありません。

必ず自分で投稿しましょう

日本の悪い部分の話を聞いたことがあります。

「お客様」感覚で日本マイクロソフトのサポートに「改善しろ!」と文句を言うだけのクレーマー企業があるそうです。おそらくその企業内でエライご身分かもしれませんが非常にかっこ悪くダサい昭和初期の恫喝は誰からも受け入れられません。 しかも、UserVoiceサイトへ代理で書かせるとか。。。 でも投稿者がだれなのか分かっているので、開発チームは「身内からの投稿だから後回しでいいだろう」ときっと判断するでしょうね。そうなってしまえば意味が無いですね。

必ず自分で投稿しましょう

日本語で投稿してもいい

Microsoft 365 はそもそも米国マイクロソフトの製品なので、英語でフィードバックを送るべきです。しかし、英語がニガテであったり、頑張って英語で記載しても自分の本意が伝わらない可能性もあるでしょう。そんな時には日本語と英語の併記をすることをお勧めします。サイアク日本語だけの投稿だってかまいません。

たとえ日本語の投稿であってもそれが有意義な投稿(not 文句だけの投稿)であれば開発者はなんとか読もうと努力してくれます。
実際、製品担当と直接UserVoiceについて日本人は英語での投稿がハードル高いと伝えた際に、「もし、意味不明で困ったときは日本人の同僚を捕まえて読んでもらうから日本語でもいいから書いてくれ」と中の人に言われたこともあります。

翻訳サイトで翻訳したものでも大丈夫です(本当はちゃんとした英文で書いたほうがいいですね)。その際、英語と日本語の両方を表記したほうが伝わりやすいと思います。

文句を書く場所じゃない

UserVocieは改善提案や新機能要望を投稿する場所です

「**は使えない」「**ができない」のようなただの文句は地球のリソースの無駄なのでやめましょう。投稿する場合は「**ができるようにしてほしい、なぜならば**という理由・用途で使うために必要だから」など建設的でなぜ必要なのかも含めて投稿しましょう。不要だと思う機能削除への要望についても「なぜ不要なのか」を明確に記載することが重要です。

なぜならば理由が明確であり改善への意図が分かれば、製品が修正される可能性が高いからです。

まとめ

ぜひフィードバックをしてください。同僚や周辺の仲間にVoteを呼び掛けてください。Facebookで投稿を共有してください。私もVoteします。