今日作成したスライド:メール添付ファイルをクラウド共有にする理由

クラウドサービスの有効活用のひとつとして、メールの添付ファイルを辞めてみることが考えられます。ファイル共有をクラウドストレージ経由にすることで、同時編集、メールサーバーの容量軽減、誤送信によるトラブル回避などメリットが多くあります。可能な限りクラウド共有をお勧めします。

1. メール添付の問題点と業務上の非効率

メールでファイルを添付する運用は、以下のような問題を引き起こす:

  • 誤送信による情報漏洩:添付ファイルが第三者に送信されることで、機密情報が漏洩するリスクがあります。
  • ファイルのマージ作業:複数の返信ファイルを手動で統合する必要があり、業務負荷が高いです。
  • 検索性の低下:「添付にあるように」と記載されたメールを探すために、過去のスレッドを遡る必要があります。
  • メールサイズの肥大化:添付ファイルにより受信者全員のメールボックスにファイルが保存され、メールサーバーの負荷が増します。

2. Microsoft 365環境におけるファイル共有のベストプラクティス

Microsoft 365を利用するうえでTeamsとOneDrive4Bの使い分けも考慮すべきです。

【Teams】チームへのユーザー招待と共有

チームまたはチャネルに外部ユーザーを招待し、SharePoint OnlineTeamsの裏側)に格納されたファイルを共有します。

共同編集・履歴管理・アクセス制御が一元化され、業務効率とセキュリティの両立が可能です。

やり取りの文脈もチャットで保持され、メール依存から脱却できます。

【OneDrive for Business】個人間共有によるファイル共有

ファイル単位で共有リンクを発行し、編集権限・閲覧権限・有効期限・パスワードを設定可能。

外部ユーザーとの一時的な共有や、Teams招待が困難なケースに適します。 ただし、文脈の共有(会話履歴)やファイルの一元管理はTeamsに劣ります。
共有情況を個人で管理する為、不正従業員による外部への情報漏洩に繋がる可能性も考慮する必要がある為、優先順位は低く見積もります。

3. 誤送信リスクの本質とクラウド運用による対策

誤送信は、送信者の「慣れ」によって発生するヒューマンエラーであり、完全な防止は困難です。初回送信時には注意していても、繰り返すうちにミスが起こりやすくなる。

そのため、初回送信時にTeamsまたはOneDrive4B上の共有場所を明示し、以降は「いつもの場所にアップしました」と通知する運用が有効である。これにより、添付ファイルを使わずに済み、誤送信による情報漏洩リスクを構造的に排除できます。

外部ユーザーとの共有

外部ユーザーとのファイル共有においても、クラウドサービスの活用は原則有効です。ただし、相手の環境・セキュリティポリシー・業務慣習を踏まえた運用設計が不可欠です。初回共有時にアクセス権限と操作方法を明示し、以降は「いつもの場所にアップしました」と伝えることで、誤送信リスクを構造的に排除できます。

  • 共有リンクへのアクセスを禁止している企業(外部テナント禁止など)
  • 共有リンクの操作を理解できないITスキル
  • 1度限りの共有で充分で、共有リンクの手順がより手間な場合

まとめ

メールでのファイル添付は、誤送信による情報漏洩や業務の非効率を引き起こす原因となります。Microsoft 365環境では、Teamsへのユーザー招待による共有OneDrive for Businessによる共有を基本とし、添付ファイルを使わない運用を徹底することが重要です。

初回共有時に適切なクラウド上の場所を提示し、以降は「いつもの場所にアップしました」と伝える運用を定着させることで、業務効率と情報セキュリティの両立が可能になります。